「インプラントを入れたら、もう一生むし歯の心配はないですよね?」——そう思っている方は少なくありません。たしかにインプラント自体は人工物なのでむし歯にはなりません。
しかし結論からお伝えすると、インプラントを長持ちさせるには、天然の歯とはまた違ったお手入れのコツがあります。とくに気をつけたいのが、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を防ぐためのケアです。この記事では、枚方市のいずたにデンタルクリニック枚方本院が、インプラントを入れた後の毎日のお手入れ方法を具体的に解説します。
インプラントの人工歯はむし歯になりませんが、その土台を支える歯ぐきや骨は、細菌の影響を受けます。歯垢(プラーク)がたまると、インプラントの周りの歯ぐきに炎症が起き、進行すると骨が溶けてインプラントがぐらついたり、抜け落ちたりする「インプラント周囲炎」になります。しかもインプラントの周囲は天然の歯より炎症の自覚症状が出にくいため、気づかないうちに進んでしまうことも。だからこそ、毎日のセルフケアがとても重要なのです。

インプラント周囲炎の予防で最も大切なのが、人工歯と歯ぐきの境目の清掃です。歯ブラシの毛先をこの境目に45度くらいの角度で当て、力を入れすぎず小刻みに動かしましょう。毛先が広がらない程度の軽い力で十分です。
歯ブラシだけでは、歯と歯の間や人工歯の根元の汚れは落としきれません。デンタルフロスや歯間ブラシを毎日併用しましょう。とくにインプラント周りは形状が複雑なので、補助清掃用具が効果的です。サイズの合った歯間ブラシの選び方は、メンテナンス時にお伝えできます。
睡眠中は唾液が減り、細菌が繁殖しやすくなります。1日のうちでも就寝前のケアは時間をかけて丁寧に行いましょう。日中忙しい方も、夜だけはしっかりと。
インプラントの本数や位置、お口の状態によって、適したケア用品は異なります。電動歯ブラシやタフトブラシ(部分用の小さな歯ブラシ)が役立つこともあります。「今の道具で合っているかな?」と思ったら、遠慮なくご相談ください。
どんなに丁寧にケアをしても、自分では落としきれない汚れは必ず残ります。3〜6か月に1回の定期メンテナンスで、専用器具によるクリーニング、かみ合わせのチェック、レントゲンによる骨の確認を受けることが、インプラントを長持ちさせる両輪になります。毎日のセルフケアとプロのケア、この2つをセットで続けることが何よりの予防です。
A. 歯ぐきの炎症のサインかもしれません。インプラント周囲炎は早期発見・早期対応が大切です。出血が続く場合は、早めにご相談ください。
A. 基本的には問題ありませんが、研磨剤の粒子が粗いものは避けたほうが無難な場合もあります。お使いの製品で気になる点があれば、メンテナンス時にご確認ください。
A. はい。インプラントを長く快適に使うために、メンテナンスは継続をおすすめします。お口の状態に応じて、適切な通院間隔をご提案します。
インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきや骨を守るケアが欠かせません。境目を意識した歯みがき、フロス・歯間ブラシの併用、そして定期メンテナンス——この習慣が、インプラントを長持ちさせます。お手入れに迷ったら、いつでも当院にご相談ください。
いずたにデンタルクリニック枚方本院は完全予約制です。メンテナンスやご相談のご予約は、お電話または公式LINEから承っています(京阪「枚方市駅」から徒歩5分)。
【インプラント治療をご検討中の方へ】
インプラント治療は公的医療保険が適用されない自由診療です。費用・治療期間・回数は、お口の状態や治療内容により異なります。また、外科手術を伴うため、術後の痛み・腫れ・出血のほか、まれに感染、神経の損傷、インプラント周囲炎などのリスク・副作用が生じる可能性があります。治療前のカウンセリングで、費用とリスクについて詳しくご説明いたします。
この記事の監修
いずたにデンタルクリニック 枚方本院
理事長 泉谷 剛行
【参考文献】
日本歯周病学会「歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス2018」