2021.09.19

歯を抜くか?保存するのか?

おはようございます。

医療法人センヤ会 理事長の泉谷です。

最近朝と晩の冷え込みが一段と厳しくなりましたね。
このような日が続くと体調を崩しやすいので皆さんお気をつけくださいね!!

今日は『歯を抜くか?保存するのか?』について

私は、日々の診療の中で歯を残せるか?歯を抜かなければいけないか?と悩ましい決断をしなければいけない時が多々あります。
当医院の方針としては『健康な歯を1本でも多く保存する』というのが理念ですが、当然歯周病でプラプラになった歯や、むし歯が大きすぎる歯で保存困難になった歯は抜歯します。

しかし、痛み等の自覚症状は無く咬めているけれど細菌感染により骨が大きく吸収している場合は非常に判断しにくい時があります。
このような状態になぜなるのか?
これは急性の症状ではなく、慢性的に少し痛い時があり、痛みがなくなり、また違和感が出てくるといったような状態で進行していくため、皆さんは自覚しないまま病状が進行していく場合があります。
なぜ気づくのか?
このように慢性的に病状が進行していった場合は、フィステルと呼ばれる膿の袋が歯ぐきに認められることがあります。
細菌が進行し、膿がたまりすぎてフィステルができてしまうのですが、そのような場合は骨の吸収が根の先でかなり進行していることが多いのが現状です。

根の先の感染が原因であるため、根の治療をすれば治癒することが多いのですが、根の先は我々治療する側はむし歯のように目で悪い部分を確認できないので確実性が低い治療となってしまいます。
それに加えて、隣の歯にまで骨の吸収が進んでいる場合など・・・

私は、そのような状況下でどうするか?
まず、皆さんに状況をご説明させていただき、皆さんの要望を伺った上で最大限、歯を保存していくように治療をしていきます。
しかし、どれだけ根の治療しても感染源を取り除けない場合があります。(これには色々な原因があります)
そのような場合は、外科的に感染源を除去していきますが、外科的にアプローチできない場合は残念ながら歯を抜かなくてはいけません。

実際、これだけ治療しているからこそ治療する前からある程度どうなるか予知でいるようになりました。
だから、患者さんの『歯を残したい』という要望にそって長い期間治療しても残せない状況に至ってしまうことがわかる場合は本当に治療判断が難しいなと痛感します。
悪い歯に固執してしまい、1本の歯を無理矢理残すことで隣の歯まで悪くなってしまうケースもあります。このような場合も歯を抜かなくてはいけません。

『1本でも歯を多く残す』という私自身の理念は揺らぎません!!
そのような状況に陥らないためにも早期発見・早期治療が大切です。

ご自身の歯を大切に残していくためにも、何か気になることがあればすぐにでも歯医者に受診してくださいね^_^

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